~右耳を誰かのために~

アウトプットも兼ねて、要約筆記者が発信します。

要約筆記者になるために! ~実技試験対策編~

やるやる詐欺になりそうなので今回はこのテーマで。

 

2018年3月。

全国統一要約筆記者認定試験に合格しました。

以前の記事で伝えしたように、長いブランクがある中でどうやって調整したのか紹介します(^^)

受験を考えている方、受験勉強中の方は1つの方法として参考にご覧ください(^^)

 

先ずは実技試験対策編です。

 

 

<実技試験の概要>

〇筆記試験

出題範囲:「厚生労働省カリキュラム準拠 要約筆記者養成テキスト 上下巻」より、聴覚障害者の基礎知識、社会福祉の基礎知識、要約筆記の基礎知識、日本語の基礎知識

設定:①ノートテイク現場、②全体投影現場

試験時間:各5分程度

合格点:各70点/100点満点

試験結果:①83点&②82点/100点満点

全国最高点:①88点&②87点/100点満点

全国平均点:①67.9点&②65.9点/100点満点

東京地域平均:①76.7点&②79.6点/100点満点

 

試験対策その1:指が浮かないようにする

タイピング速度が速い一方でミスタイプが多い状態であるとき、私は「指が浮いている」と表現しています。

パソコン要約筆記を続けていれば、ある程度の速度でタイピングできると思います。

但しホームポジションの精度が低ければ、本来押すべきキー以外を物凄い速さで何度も押し、余計な修正を何度も何度もしなければいけません。

5本の指に正しい配置を覚えさせ、ミスタイプを減らさなければ、修正作業に気を取られてタッチタイピングどころではないでしょう。

 

私がよくやる練習方法は、例えば「あ」を押す練習をする場合、左手の小指で「A」のキーを5回押します。

「か」であれば「K」と「A」をセットで5回押します。

全ての五十音に対して目で追いながら同じような練習を行い、指にキーボードの配置を正しく覚えさせます。

 

慣れ親しんだ会場の雰囲気とは違った緊張感があるため、必要なのは修正力以上の精度です。

 

試験対策その2:技術的な癖を直す

統一試験でポイントとなるのは、コンスタントな表出です。

2017年度試験(2018年2月実施)当時は、試験専用のIPTalkが保存されたUSBが事前に受験票と一緒に送付されました。

通常のIPTalkとの機能の違いは、表出時間のログが記録されている点です。

実技試験で求められるのは、一定のスピードで文章が表出され、音声終了後10秒以内に終えられることです。

 

試験用IPTalkの表示部に表示される文字数は約20文字/行です。

20文字いっぱいまで入力可能ですが、後編のテキストには15文字程度/列と記載があります。

また、入力部内で改行して一度に表出すると、2行目以降は表出時間がない文章として記録されるので減点対象です。

長文を入力しそうなときは、10~15文字程度で一度表出して区切り、残りの文章を表出する方が正解です。

 

私の癖は、要約筆記の現場では入力しながら要約文を考え、入力部内で文章を作ることでした。

そのため入力部内で改行し、2行程度を1回で表出することがあります。

連携入力時はペアが入力中に上記のことが起こりがちですが、試験では減点対象です。

入力時の癖を試験用に切り替え、1文が意味の分かる内容(日本語として主語、述語などが分かる)で表出し続けることが一番の試験対策です。

 

あとは・・・そうですね、表出し終わった文字や文章を意味がとおるように軌道修正しながら入力する技術も必要かもしれません。

 

試験用に使用するIPTalkは下記より入手できます。

事前に試験用の黄色、練習用の緑が配布されます。

ピンクは送付されませんでした。

尚、試験当日に緑で受験すると失格です。

www.s-kurita.net

 

参考①:ブランクが空いたときの練習方法

受験当時、要約筆記の現場から離れて約3年経っていました。

誰かの話を聞きながら速く要約する作業に大きなブランクが空いていたので、該当する方は参考にしてください。

 

①指にホームポジションを理解させる。

3年間忘れていた習慣を思い出させることに最も時間を割きました。

 

美佳タイプで何度も練習。

タッチタイピングの基本はひらがなです。

ひらがなを正確に入力できなければ、正しい漢字へ変換できません。

 

タイプウェルで慣れ親しんだ長文を打つ。

初めて入力する長文より、何度も入力したことがある文章で精度と速さを取り戻す方法が効率的です。

受験勉強で同じ問題集を繰り返し解いた経験がある方は多いと思います。

入試直前に新しい問題集に手を出さないことと同じことです。

 

④耳で聞いて入力する感覚を取り戻す。

耳で聞いた内容から要約文を考え、作った文章を頭から腕に向かって変換する能力は、習慣と経験がものをいいます。

③と矛盾しますが、指の感覚がある程度戻れば、強引に取り戻さなければ本番で焦ります。

私はこの感覚が戻り切らず、不安を抱えたまま本番を迎えたのを覚えています。

 

参考②:私がお世話になった音源ツール

その1:radiko

radiko.jp

 

その2:らじるらじる

www.nhk.or.jp

 

前回の記事でもお伝えしましたが、私が試験対策を始めたのは2017年12月下旬頃です。

現役の要約筆記奉仕員で3年もブランクがある人はあまりいないと思いますが、合格を目指している方は頑張ってください。

 

yamahoo.hatenablog.com